2月合宿 in フィリピン・モアルボアル
- スキューバダイビング部
- 2024年2月15日
- 読了時間: 7分
更新日:2024年5月24日
こんにちは!武蔵大学スキューバダイビング部です!
2024.2/3~2/7にフィリピンのモアルボアルにて合宿を行ってきましたので、その様子をお伝えします!

今年度の目的地であるモアルボアルは、セブ島西海岸に位置するアジア屈指のダイビングスポットです。
特徴はマクロからワイドまで様々な海洋生物と出会えることです。
少し離れた所にはオスロブというジンベイザメの餌付けに成功した漁村もあります。
一昨年、昨年は複雑な地形の鑑賞をメインとした合宿を行ってきました。
そこで今回私たちはイワシトルネードというイワシの魚群とニタリザメやジンベイザメなどの大物と出会えることを期待して、マクロやワイドの生物重視でモアルボアルを合宿先に設定しました。
2/3の合宿初日は送迎の方が道に迷い到着が遅れるトラブルはありましたが、全員が無事モアルボアルに到着することが出来ました。
そして合宿2日目の2/4。全員が初の海外でのダイビングが始まりました。天候は晴天で、海も穏やかでとてもダイビング日和の1日です。
今回お世話になったダイビングショップさんはTiki tiki Divers さんです。
インストラクターの渡部勝行さん(通称カツさん)と天さんはとても陽気で楽しい方たちでモアルボアルや海の事をたくさん教えていただけました。

ブリーフィングでは今回のお目当てであるイワシトルネードについて衝撃の事実が。。。
実はイワシの魚群ではなく、ミズンという魚の群れの成している景色だそうです。
名称はイワシの方が分かりやすい理由から付けられたらしく、驚きでした。
ショップの目の前はきれいな海と不思議な形のボートが浮かんでいました。
このボートは横についている浮きのおかげで揺れの方向が決まっており、酔いにくいそうです。
前日の旅の疲れもあるからと、1本目はゴビーI、2本目がサンパギータ。
そして3本目はチキチキハウスリーフのポイントで午前2本午後1本の計3本行いました。
3本目にはお目当てのイワシトルネードもといミズンの群れに出会いました。
エントリーすると目の前には既にミズンの群れがおり、その中に突っ込んでいくところからダイビングが始まりました。
イワシ玉と呼ばれる球状になった群れの中に入ると360゜見渡す限りミズンのいる壮大な景色が広がっていました。
近づくと道を開けるように離れ、群れ全体で海中を乱舞するミズンたちの光景は今でも目に焼き付いています。遠くから見ると黒く大きな岩壁に見えたり、縦に整列したりまとまって道のようになって泳いだりと様々な動きを見せながら供にダイビングをしてくれました。
その姿がとても壮大でダイビング中は感動して目が離せなかったのを覚えています。
ログ付けの際にはとても可愛いイラストで当日のダイビングを振り返りました。
先述したイワシ玉の他に特に印象に残ったのがニチリンダテハゼという魚です。
比較的暗い海中で少し輝いたような白い姿を見つけ近くに寄ると、透き通った背びれの中の黒い点が日輪を連想させます。
体長は小さいため見つけにくくはありますが、とても美しい姿で感動しました。
こうしてフィリピン渡航後初のダイビングは多少の透明度の悪さはありましたが、お目当ての1つのイワシトルネードに出会えたこともあり楽しんで2日目を終えました。
3日目は少し雲が多めの天候でのスタートでした。1本目ホワイトビーチ、2本目ドルフィンハウス、3本目ビサヤダイバーズ、4本目タリサイの午前午後2本ずつの計4本のポイントを巡るかなりハードな1日となりました。
この日はタイマイ探しと珊瑚礁の鑑賞を主な目的に設定し、ダイビングを行いました。
ブリーフィングではアオウミガメとタイマイの違いを尋ねる瞬間がありました。
2匹の違いは甲羅やくちばしなどにあり、八丈合宿の際にはカメの見分け方のテストもしています。中々八丈合宿以外で問われることのない知識ではありましたが、部員皆が元気よく答えており合宿で得た成果を感じた瞬間となりました。
また現在アオウミガメはカツさんも個体数を把握しきれないほど増加したのに対し、タイマイは3体ほどしか付近に生息していないとの情報を教えていただきました。
そうして初めてのタイマイとの出会いに期待を抱きながら海へと向かいましたが、1日を通してタイマイに出会うことは出来ませんでした。残念です。
珊瑚礁は近年の台風が原因でモアルボアルでは破壊されてしまったものが多いそうです。
しかし2本目のドルフィンハウス前は台風が到達しなかった事。ポイント名の由来のドルフィンハウスという建物の住民が、密漁者たちを銃で追っ払った事のような面白い事情で綺麗な珊瑚礁が残っていました。
珊瑚礁といえばクマノミを思い浮かべる方が多いと思いますが、カクレクマノミやセジロクマノミ、スパインチークアネモネフィッシュなど様々な種類のクマノミが生息しておりとても面白かったです。
3日目のポイントは1月5日あたりなどにはジンベイザメを観測したとのことで出会いに期待しまいしたが、結局遭遇出来ず悔しさは残りました。ただクラゲにちょっかいを出すチョウチョウオなどの面白い光景も見れたので大満足です。
4日目ダイビング最終日はペスカドール島周辺のポイントを潜りました。
天候は晴天。
翌日の飛行機搭乗まで18時間以上の休息時間を設けるために、1本目カテドラルケープ、2本目ペスカドール島サウスで午前中の時間をのんびりと使いました。
ペスカドール島は人気なスポットであり、多くのダイバーが集まっていました。
ペスカドール島の見所は地形にあります。洞窟の中から見上げるとハートのような形が視認できるなど面白い地形が多々あるそうです。
しかし今回は洞窟に入らずハートの地形を上から見下ろす形で楽しみました。
生物もアーグスコメットなどの日本には生息しないものも多く確認でき、非常に楽しかったです。ダイビング最終日ということで最後に海中で集合写真も撮っていただきました。
3日間計9本のダイビングは目当てのジンベイザメとの遭遇ができなかったことや透明度に恵まれなかったなど悔しさが残る面もありました。
しかし地形ではなくマクロをメインの目的に設定したダイビングはこれまで数少なかったためとても新鮮で面白かったです。
特に先述のイワシトルネードの壮大さには心打たれました。
また1日4本のダイビングといった初めての経験もあり、ダイビング漬けの今合宿はとても濃密で楽しい時間でした。
合宿を通してモアルボアルの町、海を紹介していただいた Tiki tiki divers さんに感謝を申し上げます。

合宿中にはその他にカワサン滝でのキャニオニングも行いました。
2時間以上をかけて雄大な山々を超えながらの川遊びを楽しみました。
生憎の雨の中での体験でしたが、自然の形がそのまま残された姿からは山の神聖さが感じられ有意義な時間となりました。
また現地のガイドの方々はとても陽気で、5~10mの高さから川に飛び込む場面では様々な技で魅せられ部員皆で盛り上がり楽しみました。
今回の合宿はここ数年コロナ禍で渡航先が日本に制限されていたため、4年ぶりの海外合宿でした。
2月の日本での合宿は自由に自分たちで日程計画が出来るなどの魅力がありました。
しかし今回海外での合宿を経験してみて、海外合宿の魅力は異国の地で日本では出会えない生物と触れ合えることや異文化との触れ合いが出来ることにあると感じました。

どちらも日本で活動しているだけでは決して出会えない貴重な体験でした。
また行く先々での人との出会いは本当にいつも良い刺激を受ける事が多く、本当に楽しいです。
更に合宿中には100本目のダイビングに到達した者も数年ぶりに表れました。
これはコロナ禍で制限されていた活動からの完全な復活を象徴する出来事でありました。
今後も3年間で100本を潜るダイバーが続くことを願います。
海外での合宿をもう一度行えたことは本当に良かったです。自然と異文化と人と触れ合い続けた濃厚な3日間の体験を糧に、これからのダイビング部の活動を益々盛り上げていきたいと思います。
今後もご声援のほどよろしくお願いいたします。
次回活動は関東学生潜水連盟での後期総会参加となります。
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